1/28の14:00から術前説明会。今更、聞かずとも、これまでの外来診察やセカンドオピニオン、あとはネット検索や医学書を読んだてたので、言われることの見当はついていた。
しかし、こういう病気をした以上、自分はもとより家族に理解してもらうことも大切なことだと思う。
説明の途中で、放射線治療の可能性あたりを先生が話し始めた時に、お袋の顔色が急に変わったのが分かって、事前に話しておくべきだったかもしれないと思ったが、やはり自分の口からは言えなかった。
かといって、余命何ヶ月という話でもなく、特に言う必要はやっぱり無かったのかもしれない。
親父は、特に取り乱すこともなく「手術する場所が、場所ですから、社会復帰は出来るのでしょうか?もしできないのなら、私どもが面倒を勿論みます。しかし、私も後何年生きられるか分かりません。手術が成功したと仮定して、その後の社会生活にどの程度の影響があるのか教えていただけませんか?」と淡々と主治医に訊いていた。
もし、何かあるのなら、今後の俺の人生のことを冷静に考えなければと思ったのだろう。
親父の動揺する姿は子供の頃からのイメージもあって想像できなかったが、この時も相変わらず冷静だった。
それにしても覚悟してたとはいえ、主治医から直接、現実の病状を改めてはっきり言われると、やっぱりきつかった。
俺が「画像を見た限りでは、グレード2の可能性が高いとはいえ、一部組織がグレード3以上の可能性は捨てきれないですよね?」と聞いたら、先生が「そうですね。グレード3の可能性もあると思います」と言われたときは、やっぱり血の気が引いた。
しかし、現実を見なければと思い、化学療法(いわゆる抗がん剤)やインターフェロンのことを聞いてみたら、その2つの治療を行う方針はないとのことで、事前に自分が調べて、見当をつけてた治療方針と一致してたので、納得して治療が受けられたと思う。
よく病気になると、「素人にはわからない」といって医者に任せきりにする人がいるが、自分なりの判断基準を持って医者を選ぶのは凄く大事だと思う。
よほどの医療事故でもない限り、何かあっても納得できるし。
そういう意味でも現実をしっかり受け止めて、治療をうけるのは大事だと思う。ケースバイケースではあるが。