嘘!?ガンなの!?

  その後12/2に外来診察を受け、検査日程や入院までの段取り、病状について伺う。この時点ではまだ、会社の近くにある今診察を受けているこの病院か、実家に近い病院にするか迷っていたため、セカンドオピニオンの意味合いもあって紹介状を書いてもらう。

発病してから、色々自分で調べてると、実は癌なんだと言うことが分かってきて、恐怖がこみ上げてきた(脳腫瘍の全てが癌ではないです)。主治医は、嘘は何一つ言ってないけど、癌とかいう言葉は一切使わないで説明するので、自分で調べるまで癌だとは気付かなかった・・・。脳腫瘍はその特性から一般の癌とは区別されているらしくて・・・だから「脳癌」とは言わないそうで・・・。

 この頃はインターネットだけでなく、本屋、図書館などにも寄っては脳腫瘍に関することばかりを調べていた。いくら知識を持ったところで自分ではどうにも出来るはずもないとは分かっていたが・・・。

 それでも知らずにはいられないというか、最終的にどのような治療を受けるかは自分が決断することであるし、自分自身が納得できる形で治療を受けたいとの思い、そして最悪の場合、覚悟を決めなければないない、そんな思いから色々な情報を集めていった。

 しかし、いくら病気に関する知識を得ても、結局のところ恐怖心が消えることはなかった。

 何で俺がこんな目に遭わなければならないのか、先生は大丈夫とは言っているが、どこまで本当のことを言っているのだろう、また、この先あと何年くらい生きられるのだろう、そういった事が頭に浮かんできた。

 ある日、外来診療から帰る途中で、そんな思いが次々と込み上げてきて、耐えきれなくなって、病院近くの公園で泣いてしまった。

 本当にこの時は絶望に近い感情をもったが、人間というのは徐々に環境に慣れてくるのか、それとも色々調べた結果、それほど悲観しなくても大丈夫そうなことが、自分自身で客観的に判断できるようになったせいか、ある程度の覚悟というか、開き直りのような気持ちを持つことが出来るようになった。

 

 

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