生の実感

2/5にメマイがやや強くなった気が、それよりカラダの左側の内側の方にジーンとした痺れを感じるようになった。この痺れについては、「先生から当分残るようになるかもしれない」と言われたが、その後、何度か同じ感覚があったものの、結局、現在は何も感じない(厳密に言うと、疲れている時にはあるような気もする)。

で、翌6日にはもう抜糸すると言われてビックリ。そんなに早く抜糸できるのとは思っていなかった。

 

この抜糸が先生はそんなに痛くないと言っていたが、ちょっと痛かった。頭の皮が頭蓋骨からはがれる感覚が何箇所かあった。

しかし、抜糸する前から身構えて、顔をしかめていたら、看護士さんから「未だ何もしてない!」と言われた時は、ちょっと笑ってしまった。

 

まだまだ修行が足りない。

もう抜糸もしたし、顔の腫れも引いたので、当時の彼女に電話をし見舞いにきてもらった。病院の喫茶店で一緒にチョコパフェを食べた。

こういう、生き死にに直面したせいだろうか、好きな女性とチョコパフェを食べてると、幸せというか、「今、確実に俺は生きている」という実感がもの凄く沸いてきた。

 

そして、周りに存在する空気が限りなく透明に近いことを感じた。

あまり生そのものを普通の人が実感として感じることはないだろう。

 

しかし、脳腫瘍という病気で少なからず、死というものを意識した時に初めて生というものを実感として捉えることが出来た。

 

そういう意味では、本当の幸福を感じるには、地獄のような経験や苦しみが必要なのかもしれない、などと柄にもないことを考えてしまった。

 

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