神経膠腫(グリオーマ)とは

脳腫瘍には様々な種類があり、神経膠腫(グリオーマ・漢字の読みは「しんけいこうしゅ」)だけではないですが、原発性脳腫瘍の中でも最も多く、私が患った脳腫瘍でもあるので、特に取り上げて記述しようと思います。

 グリオーマとは、脳の神経細胞を養う神経膠細胞(グリア細胞)がもとになってできる腫瘍で、これを神経膠腫(グリオーマ)とよんでいます。

 神経膠腫は各種の神経膠細胞から発生した腫瘍の総称で、もとになっている細胞によって、さらに細かく分類されています。

 良性のものもあれば、悪性のものもありますが、組織的には良性であっても、周囲の正常な細胞との境界がはっきりしないことが多いのが、神経膠腫の特徴です。

 神経膠腫の大半を占めるのが、星状膠細胞(星状グリア細胞)から発生した「星細胞腫」です。成人の神経膠腫は8割以上が、この星細胞腫です。

 悪性度はWHOの基準ではおおまかに以下表の4つの基準で分類されています。グレードⅠ→Ⅳの順で悪性度が高くなります。

グレード 病名 特徴
毛様細胞性
星細胞腫

・15歳未満の子供に極めて多い

・極めて良性。周囲の組織との境界もはっきり
 していることが多く、手術で完全に摘出出来
 れば治療は終了。

びまん性
星細胞腫

・成人の星細胞腫の約3割を占める。

・比較的良性だが、周囲の組織に浸潤している
 ことが多く、手術だけでは取りきれない。
 手術後に放射線治療や化学療法を行う。

退形成性
星細胞腫

・大人にも子供にもみられる。

・悪性度が高い。手術後に放射線治療や化学療
 法を行う。

膠芽腫

・成人、特に高齢者に多い。

・極めて悪性度が高い。手術後に放射線治療や
 化学療法を行うが、治療が困難なことも。

 私のケースでは、病理検査の結果、この中のグレードⅡ、正確にはⅡ~Ⅲの間、2.8と主治医からは言われました。 

 この表はあくまでもある程度の基準であって、はっきり分けられるわけではありません。

 ちなみに私が術前に説明を受けた際には、グレードⅠは成人はかからない。どんなに良くてもグレードⅡだと断言されました。

 

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